由布院美術館[象設計集団]
まずは由布院美術館。
設計は象設計集団。
由布院駅から一直線に伸びる大通りから一つ脇にそれた道にあり、周囲のスケール感と協調しながら佇んでいる。
配置はセンターコートを8つの異なる建築で囲み構成されていて、それぞれに別々の空間を持ちながら、緩やかに繋がっていいく、画家・佐藤渓のための美術館。
「村を埋蔵する」というコンセプトのもと1991年につくられたこの美術館は、現在は外部からの資本によって観光地化が進んだ由布院駅周辺のかつての姿を表しているのだと思う。
作者の意図する視線の向けるべき場所が随所に設けられ、回遊することによって完結する画家・佐藤渓の生涯。
スケールとプランニングが絶妙で建具一つをとっても同じものがほとんどないという逸作。