ばかみたいな話
バックミンスター・フラー著 「宇宙船地球号 操縦マニュアル」読了。
地球を一つの宇宙船とみたて、人類が直面している様々な次元への問題提起を行った書籍。
例えば、地球がなんでもいいのだけれど、一つの箱だとすると
大きさが限定された箱の中に詰め込めるものは限られていて、
燃料や食料や人口や道具は本当に必要なものを厳選していかなくてはいけない。
そのためには「より少ないものでより多くのことをなす」
というフラーが本の中でも度々述べていた考えは極めて現代的な考えだと思う。
「イニシアティブをとるのは計画家であり、建築家でありエンジニアである」
フラーは14時間話し続けた講義でそんな考えを訴え続けていたそうだ。
建築家に求められている能力というのは
包括的な視点と行動。
そんな事をこの本は教えてくれたように思えた。
「グローバルに考え、ローカルに行動せよ」
そして最後に僕のこころにずっしりとこの言葉がのしかかってきた。
「ばかみたいな話。でもそれが人生だ」
バックミンスター・フラーという天才は死ぬまで夢を見続け、追いかけ続けていた。
さんまがおいしくなる、読書の秋に名書に出会いました。