DESIGNING DESIGN
今日は上海証大当代芸術空間で開催されている日本人デザイナー「原研哉さん」の展示会
「DESIGNING DESIGN 原研哉中国展・上海」を見に行きました。
原研哉さんといえば、おそらく日本人のほとんどが知っている「無印良品」
のボードメンバーの一人です。
展示は五感をすごく意識したものだと感じました。
通常は展示会といえば視覚的な部分に注目してしまいますが
耳や足の裏の感覚を刺激されるものもあり、
すごく建築的というか、立体的な空間全体というか
そこで生まれる空気が展示のように思えました。
原さんのプレゼンテーションはとても論理的でわかりやすかったです。
この「わかりやすさ」というのは、単にシンプルという意味ではなく
洗練されて無駄がそぎ落とされて、残った核のようなものを理解してプレゼンしているということです。
だから、見る側もすごく感覚的にそのプレゼンテーションを受け入れることができるのだと思いました。
よく、「感覚的な人」、「論理的な人」というふうに言われることがありますが、
デザイナーはどちらも属していないとアイディアを生み出せないし、
それを伝えることができないと思います。
それらの能力をアスリートの筋トレのように日々鍛えなくてはいけません。
今日の展示を見てそんなことを考えました。
安く、早く、奇抜なものがウケそうと日本では思われがちな中国で
無印良品のようなデザインの展示会が開催されているということは、
どういうことかを中国にいるデザイナーも日本にいるデザイナーも理解しなくてはいけません。
誰がつくったかわからない曖昧な噂や情報は取り扱いには気をつけなければいけません。
少なくとも、昨年から上海で生活してみて感じているのはもう上海では安く、早く、奇抜なもの
への嗜好から次第にシフトしているのではないかと思っています。
明日から勤務は始まりますが、そういった自分の感覚を頭の隅に置いておき、
上海でのものづくりに励んでいきたいと思います。