RESEARCH


サマープログラム2日目は賃料についてのディスカッションと対象敷地の調査、見学。

まず「賃料はどうしたら高くなるのか?」

という議論を行いました。


賃料ということは普段の生活ではとても身近なようで、これまで議論をあまりしたことがなかったのでとても新鮮でした。

上海はご存知のとおり、建設ラッシュです。

たくさんの高層ビル、マンションが立ち並んでいますが、さらに次々に新しい建物が生まれています。

日本でも家賃の高い物件とそうでない物件がありますが、賃料が高いということはどういうことなのか?

という事を考えさせられました。


賃料の高い物件またはエリアというものはそこに「ブランド」があると思います。

そのブランドには様々な種類のものが存在し、そこにある状況を好む人がそこに住み始めます。

エリアや建築というものは限定的なものであるために絶対数が決まっていて、その絶対数を求める人が増えると次第にその数は減少していき希少価値として価格が上昇します。


まちや建築における「ブランド」とは価格が上昇する以前の段階で存在するor形成されるor発見されるのではないでしょうか?


そういった事を考えていた後にブランドは周辺状況のインフラ、そこにあるプログラム、スペース、人によって構成されているという事をレクチャーしていただきました。


この4つのエレメントでまちを見ていくと様々な発見があるなと思いました。

東京でまず思いついたのは表参道、渋谷、新宿、代官山、吉祥寺、横浜

福岡で思いついたのは博多、天神、大名、赤坂、小倉


これらの都市は、上記した4つの条件にたいしてポジティブな要素として見事にフィットしているのではないかと思いました。



その後、今回のサマープログラムの対象敷地である「局門路」という通りをリサーチしました。


局門路は一方通行2車線の通りで、車や原付、自転車が行き交い、周辺は住宅が数多く存在していています。

住宅は高層から低層まで幅広く存在し、路面店もたくさんあります。


最初の印象としては、とても「穏やかな道」だという事です。


「穏やか」であるというのが自分の中でまずキーワードになると思いました。


次に道について。


こちらではみんな「道の使い方」がうまいなと思いました。


それは単に家が狭いからという理由かもしれませんが生活感が道へ溢れ出しているのがとても印象的でした。

道に洗濯物を干したり、椅子を出して寝ていたり、テレビを出してそこを通りかかった人みんなで見たり


道そのものが生活の一部であり、家の一部であるように見えました。


そこで「道」とは何なのか?という事を考えました。


人の動きには「動」と「静」があると思います。


日本において多くの人は道の上では「動」の状態がほとんどではないでしょうか?


それは車でも自転車でも、歩くこともそうだと思います。

道の上で「静」であるときというのはせいぜい赤信号でとまったり、探し物をしたりといった事ばかりのような気がしました。


しかし、上海の局門路、また周辺では「動」と同様に「静」の行為が道の上でたくさんあるように思いました。


道路は誰のものでもなくいわゆるパブリックな場所です。

僕は道を道としてではなくパブリックなスペースとして再定義できないだろうか?

という事を考えています。


よく耳にするストリートダンス、ストリートミュージックという言葉をストリート+ダンスに分けて

ダンスをリビングに置き換えると道が違うものに見えてき始めました。


「ストリートリビング」


なんかワクワクしてきます。

僕だけですかね?w


その他にも

ストリートキッチン、ストリートガーデン、ストリートソファ、ストリートバス...


ストリートと今まで使っていた建築言語を組み合わせるとなんだか可能性が広がるような気がしました。


現段階では言葉遊びのようなものかも知れませんが、このような事を考えて課題に取り組みたいと思います。