アール・デコとミニマリズム

アール・デコは建築の装飾形式の一種で、1920-30年代に流行した幾何学様式を組み合わせ簡潔さと合理性を持ち合わせたフランス発祥のデザイン。
その前の生産性にむかずデザインに特化したアール・ヌーボー(アクセサリーで有名なティファニーやガウディなど)
に対して生まれた流れ。


一方、ミニマリズムは1960年代にアメリカで流行した形態や色彩を極限まで削ぎ落としたデザイン。(ファッションで言うとアルマーニジルサンダーなど)最近ではフセイン・チャラヤン


最近、とあるプロジェクトでアール・デコ建築を調べる機会があった。

そして今日、オフィスでC3という韓国の建築雑誌をランチのときに見たときにふと思ったこと。そこでは現代の日本建築の特集が組まれていて、国内にいるときにはよく耳にしていた建築家が設計した住宅がたくさん掲載されていた。


自分は2012年という時代に生きていて日本ではミニマリズムっぽい流れ(完全にミニマリズムではないと思っている)が学生のつくる作品や30代ー40代で日本のメディアによく取り上げられる建築にあると感じていたけど

上海に来てからはアールデコについてのデザインを考えたりしている。

時代を逆行しているようにもとらえることもできるし、流行の先端をあつかっているのかもしれない。

流行は歴史的に見るとリバイバルの連続だから。

これはもっと時間が経過したときに建築の歴史としてトリミングされたときにわかると思う。

今はどちらなのかわからない。だけどボスは現代でもコアな需要はあると言ってた。

情報化が進んだ現代ではかつて場所や時代ごとに流行が誕生していたことが、世界各地で同時多発的に起こっている。


しかし、それぞれのバックグラウンドや感性はこれまでの経験値に加えて現在と、これから関わっていくもので規定されていく。


たとえば10年後、バックグラウンドの始まりが上海になった僕と

日本や他の国である同級生はまったく創るものが変わってしまうかもしれないし、

それぞれがミックスされたものになるかもしれない。

どちらがいいとかではなく、それだけどこかに身を置くということは無意識にでも個人や個性に大きく影響を与えるということ。

そう言う意味でも「今、誰と、どこで、何をするのか」はかなり重要だと感じている。

そんなことをふと思った。


今日は早めに寝ます

おやすみなさい。