浮世絵からfacebookへ

先人たちは自分たちが暮らしている世の中を絵として描き

「その時」の世間を記録した。


三浦展 著 「第四の消費」はある意味で、現代の浮世絵のような存在なのかもしれない。


本を読みました。


この本は日本がこれまでたどってきた消費活動について分析し、

現代とその少し先の将来の消費のあり方を予測した本です。

著者によれば


■第一の消費
洋風化の時代
(1912年から1941年まで※日露戦争日中戦争などの時代)

■第二の消費
大量消費の時代
(1945年から1974年※敗戦からオイルショックまで)

■第三の消費→個性化、多様化、差別化の消費の時代
(1975年から2004年※オイルショックから小泉改革まで)

■第四の消費
ノンブランド志向、シンプル志向、地方志向の時代
(2005年から2034年リーマンショックと二つの震災)


という時代の分類ができるという。


この本は日本の現代社会を俯瞰して書かれたものなので、

僕も実感として理解できることは多かった。


日本における第四の消費の時代つまり「今」はモノではなくコトを消費する時代になってきていて

「シェア」ということがキーワードになってくる。

それは環境問題的な背景もあるし、

日本の場合だと高齢者が増加するということ、

人口が減少していくという後押しが大きい。


多くの大人は軽自動車に乗り始め、やがてそれは自転車へとシフトしていき

ユニクロの存在価値観を認め、

無印良品を好み、

自らの今を発信、共有するためにfacebookをはじめる。

そして、若者はシェアハウスに住み始める


他の人はどうかわからないけど、少なくとも僕の周りはそんな人が多いし、

僕もそのほとんどの項目に当てはまる。


そして、あぁ僕は現代人なんだと気づかせてくれる。


僕の感覚はこの本によると「ザ・現代日本の若者」なんだろうなと思う。


でもちょっと違うなと思う点は、僕は今、上海にいるということ。


今の中国はさっきの年表でいくと第二、第三の中間地点の時代だと思っていて、


僕の価値観は第四の消費なのに、


実際に生きている場所は第二、第三という矛盾が起きていることに気づく。


一方で、中国ローカルな街中の生活風景をみていると、消費はそうなんだけど、


ライフスタイルは第四の消費が向かっていくと予想されている

ライフスタイルそのまんまなんじゃないかなとも思うときがある。


でも根本的に違うのは、日本はある程度みんなが平均的に豊かになって、

価値観としてそういう方向に向かっているのであって、

中国の場合は国民の平均的豊かさがまだないからそうならざるを得ないというところだと思う。



そして、日本人としての僕はそんな中国の現代社会からこれからの日本のライフスタイルに参考にな

るようなことが見つけられるのではないかとこの本を読み終わったときに勝手に思いはじめた。


今はすごく感覚的なことなんだけど、


「東京や大阪といった首都圏」と「アジア」ではなく、


「地方都市」と「アジア」のライフスタイルがなんか結びつけれそうな気がしています。


そういった視点でこちらの生活を楽しむと新しい発見がありそうで一人で今ワクワクしています。


またこちらでの楽しみが一つ増えました。


アジア圏で相乗的な効果を発揮できる関係とはなんだろうか?


答えが見つかったらここに書こうと思います。


ではでは